カケラをカタチに

忘れられない。

今年の2月の等々力からの帰り道の光景を。

今でもありありと思い浮かぶ。

 

1-5での惨敗。

しかも今季の方向性を占う、最初の試合で。

 

こんなふうに書くと

勝ったサポと負けたサポはユニを着用していなくても

思い切り判別できたんだろうな、と思うよね。

でもさぁ、

どっちのサポもこれから始まる今季にワクワクが止まらないって感じで

みんなニコニコしてた。

 

おかしいでしょ?

たった今、目の前で5失点なんて大量失点してるチームのサポが

笑いながら今年のチームが楽しみ!って

大きな声で興奮気味に話しながら帰ってるの。

 

あれは夢だったのかなぁ?

 

『5-4での勝利と1-0での勝利、どっちが好き?』って聞かれたら

迷わず『1-0』と答える。

攻撃の芽を丹念に積み、戦術の罠に嵌めボールを奪う

その攻防を観るのが好き。

 

そんな私が5失点には目もくれず

ひたすら「メチャ楽しい!なにこれメチャ楽しい!!」と

今年最初の試合で一目惚れした。

 

正直この戦術をキチンと落とし込むまでには時間がかかると思ったし

すぐに結果が出るなんてないだろうし

てかその成長工程さえもきっと楽しいんだろうなぁなんて考えてた。

 

蓋を開けてみれば 案の定、結果はなかなか出ない。

失点は重ねていく一方。

 

ただ、私の心配は『失点が多い』ことではない。

 

あれだけ堅い守備が好きな私の心配事が『失点』ではない。

 

この戦術をとっていくなら

ある程度の失点はたぶん織り込み済みでしょ。

 

むしろ心配なのは得点が増えていかないこと。

 

たくさんシュート撃っているのになかなか決まらない、

っていうならまだしも

そのシュート本数ですら少なすぎる。

 

どうして?

 

あのサッカーが楽しい、って思えた要因のひとつに

ピッチに立ってプレーしてる選手たちの表情もあったと思う。

みんなすごくイイ顔して走ってた。

今はどう?

 

負けないためには失点を減らしたい。

勝つためには点を獲りたい。できるだけたくさん

でもムリしたら失点しちゃうかも。

 

そうだよねぇ。

だけど失点も得点も両方一度に改善するのは大変だと思うの。

 

なので私のスタンスは

『5-4で勝て』 ←堅い守備好きなヒトのセリフですよ~?

 

失点の多さは気になるところだけれども

今は戦術をキッチリ落とし込むことが一番大事なんじゃないのかなぁ。

 

全員が同じ映像共有して攻撃する。

たくさん得点する。

そのうち勝つ試合も増える。

それから失点の多さを改善していく。

 

あれもこれも、は一度にはムリ。

どちらも中途半端なことになりかねない。

 

私は観たい。

あのとき等々力でカケラだけ魅せてもらったモノを。

 

前にも後ろにも一歩も踏み出すことができないままの状態を

少し離れたところで観ているのが一番ツラい。

 

(現地観戦はお休みちゅーデス。

 私に『黙って試合観戦』ができるとは思えないのでw)