1年に1度の苦行

ママなんかキライ

昨日は愛猫の予防接種の日。
さいわい歩いて行けるところに
可愛い動物病院をみつけたので
籐の籠キャリーに入れて てくてく。
そういえば 越してきて初めての外出だ > 蘭丸
不安がって叫ぶ、叫ぶ (^^;
まるで私のことをヒトサライのように罵倒する。
ご通行中の方々の冷えた視線に気付かないふりして
「重たくなったかな?」なんて思いながら てくてく。




病院について中に入ろうとしたところで
ちょうど若い女性スタッフさんが出てきた。
予約してないンですけど、と声を掛け 初診であることを伝えると
「大丈夫ですよ、中でお待ちください」
可愛らしい笑顔にちょっと ほ。


問診票みたいなものを書かされながら 待合室を見回す。
前の病院よりもこじんまりしているかな。
先客はでっかい黒ワンコが1匹。
人懐こいコらしくて問診票を記入している私にご挨拶にくる。
あれほど騒がしかった蘭丸はうんともすんとも言わず
文字通り 借りてきた猫状態 (^^;


「今日はワクチンですね?」
書き終えた問診票を渡すと そう訊かれた。
一応、前の病院から送られてきた
予防接種を受けてくださいお知らせハガキを見せながら
はい お願いします、と答える。


しばらくして診察室のドアが開いて
「蘭丸ちゃん、どうぞ」の声。
さっきの女の子だ。
よし、蘭丸。覚悟はよいな?なんて できてるワケないか、と
内心これからの蘭丸の苦行を思って ちょっと気が重くなる。


診察台兼体重計に 籐の籠にしがみついて出てこない愛猫を
ようやくの思いで乗せる。
いつもの半分の大きさしかないよ > 蘭丸
ただ相手が可愛い女の子なので比較的されるがままになっている。
体重量って検温して軽く検診を受けたあと
診察室にふたり取り残される。


心臓がバクバクいっている愛猫を丁寧に撫でて
なだめながら待っていると
「こんにちは」と、入ってきたのは背の高い男の先生。
まずい。蘭丸の苦手なタイプだ (−−;
案の定、それまでとは打って変わって暴れだす。ひゃー。
そのうえ、初診ということもあって
「目の状態見ますね」と顔をおさえられたり
お腹をグリグリ触診されたりしている
パニック状態の愛猫を もうこちらも必死で確保。ひょー。
特に耳をいじられるのが大嫌いな蘭丸は
「けっこう、ヤンチャですねぇ」
と先生に言われてしまうほどの暴れっぷり。ひぇー。


そのうえ、先生ってば
注射している時間が長くて 終わったあとのお話も長い (;;)
せめて女医サンだったらな。
蘭丸もこう見えてれっきとしたオトコノコなので、ねぇ。


籐の籠に再び入れて帰り道を とぼとぼ。
あんまり大人しいので目の高さに籠を上げると
透明の窓ごしに目が合った。
「もう終わったの?おウチに帰れるの?」と
行きとは違って か細い声で鳴く。
うん、よく頑張ったね。おりこうだったよ、と頷いて
少し歩く速度をあげる。


家に到着して籠から出てきても しばらくは警戒心を解かず
「ママなんかキライ」とばかり傍にも来ない。
ようやく落ち着きを取り戻すと
「なぜあんなとこ連れて行ったのっ」と責め
それがすむと今度は
「えらかったでしょ?褒めて!」と赤ちゃんがえりをする。


毎年のこととはいえ 今回はお初尽くしで愛猫も私も大変でした (−−;
また1年後が今から思いやられます。ふぅぅ。