季節感漂う会話

何日続いている小雨だろ。
すっかり長袖が手放せなくなりました。


そういえば もうそろそろそんな季節なのに
キンモクセイの香りがまだどこからも漂ってこない。
静岡にいたときにはこの時期
玄関を出ると どこからか香りが運ばれてきて
あぁ涼しくなるわけだ、と 必ず気付かされたものなのに。
ベランダに出て あたりを見回して鼻をひくつかせても香ってない。
こちらでは どこのお庭にも植えられていないのかも。
て。
あまり一生懸命庭の手入れをしているお家が少ないな、と思ったら
それもそうだよな、このあたりはたぶん賃貸だらけなんだ。
庭付きの賃貸は細かく使用ルールが決められているハズ。
引っ越すときには庭も元通りに、だったかな。
そんなんじゃ、木は植えられないか。


藤枝に住んでいたころには近所をお散歩すると
道の両脇に続くお庭がそれぞれ工夫を凝らされていて
有料の庭園にわざわざ行かなくても充分楽しめた。
若い女の人が手入れしてる庭なんだろうな、とか
落ち着いた庭には猫と老婦人が似合いそう、とか。
季節ごとにそれぞれ青い花が咲くように整えられた庭もあった。


緑はたくさんあるけれど なんだか季節感が薄い。
都会の公園はそんな印象。


「夏もすっかり終わっちゃったな」と主人。 え? (@@;
我が背の君は
季節の移ろいを口にするような風流男(みやびお)であったか。ほぉ。
「だからっ、夏がオ・ワッ・タ・よ?」
気の抜けたような返事しかしなかった私にもう一度
今度は一句一句区切って言う。
うん、そうだね。 気圧されて私もはっきり答える。
「夏掛けは?」
あ、やべ。そのことだったか (^^;


春が終わる頃から夏掛け布団の代わりに、と手を付け始めたキルトは
まだ半分も仕上がっていない。
夏の暑いさなかには とてもキルトを触る気になれなかったし
たまにやり始めても 途中ですぐ飽きちゃうし
作業台に広げておくと いつの間にか愛猫の敷布になっていて
結局 続きはできなくなって (−−;


や、やーね。最初から来夏用に作り始めたンじゃない。
あんなに大きいキルトをそんな簡単にできるなんて思われるのは
とっても心外だわ!
来年よ、ラ・イ・ネ・ン。


猜疑心たっぷりの視線を送る主人を尻目に
そそくさと夕飯の後片付け。


ふぅ。来年の夏までにはなんとかせねば。
季節の変わり目は悩ましいです。