花添える

サッカーの申し子

雨具だとか防寒グッズだとかが
ただの大荷物だった昨日のお天気。
カキ氷が恋しくなるほどの日差し。
パパの顔をした、くしゃくしゃの笑顔が印象的だった試合前のテル。

清水 3−1 広島
(イチ・淳吾・フェル)

王者の旗』に続いて打ちあげられる花火が
昼間でも見えるように、とオレンジ色に着色された煙で
澄んだ青空によく映えて。
テルの記念試合に花を添えることができて良かった。


献身。
我が身を犠牲にして物事に尽くすこと。
テルのプレーはまさしくそれ。
淡々と、でも 準備を怠ることなく歩んできた400試合の
その続く先に何が待っているのか
テルの背中越しに観つづけたい。
この先もずっと。


先制された直後のイチのレーザーが勝利を呼んだ。

この時期にこういう相手と試合をするのは本当に大変。
追いかけなければならない時間が短くて済んだことは良かった。
イチはリーグ戦4得点目?
心と身体のバランスがとれていて気持ちよくプレーできているンだろうな。


フェルがエリア内侵入を阻止されてPK。
キッカーは淳吾。
 
サポ側に向かってのゴールってプレッシャーもひとしおだよね。
よかった、淳吾の心臓が逞しくて。


フェルが
自分のイメージ通りに動いてくれなかった淳吾に
その場で手振り交えて厳しく注文。
すかさず淳吾もオレはこうしたかったんだと負けずに反論。
しばし言い争いになるけれど
その瞬間にそれぞれお互いが持った異なるイメージを近づけていって
いつか同じものを共有するためにそれは必要な作業。
何も言わなくても分かり合える関係なんて
そう簡単にはできない。
何も言わなくても分かり合おう、と思ったら
まずは思ったことをたくさん言い合わないと。
どちらかというと大人しい印象の選手が多いエスパで
意見の交換はあっても
あまり目にすることの無かった試合中の言い争うシーンに
ちょっとどぎまぎしつつも
そのフェルと淳吾のシーンが3点目に繋がったことに唸る。

「分かって」という想いと
「分かりたい」というひたむきさが根底にあれば
きっといい関係に。
意見の押し付けに終わらせず 理解する努力を惜しまなければ
言葉にしなくても分かる関係に近づいていける。


これで昨季の順位以上で終えることが確定。
ひたすら上を見て戦うことに集中する。
残り3試合。
ひたすら上を。