激闘!

エコパ

シビレタ。
こんなに観ている間中ワクワクして
興奮して高揚していたのって久しぶり。
結果は引き分けでしたが シビレタ、いい試合だった。

清水 2−2 浦和
 (カズキ・アラタ)

今季4度目の引き分け。
その全てを生観戦したけれど 一番達成感のある引き分けでした。


どうやって勝ち点を拾おう?
ダービー&柏戦を酷い有様で終えて 次節の相手は首位、となった一昨日
勝てる要素や勝つイメージをなかなか膨らませられなくて困っていた。
そして昨日。
スタメンを観たときの驚き、といったら もう (@@;


岡ちゃんの名前が無い。


ここまでの唯一のエスパの得点者の名前がスタメンのなかに含まれていない。
サブにいるのだから 怪我、じゃないよね?
今 絶好調の岡ちゃん以上の切り札はいない、ってことか。
ケンタもまた随分と思い切ったなぁ。


前半はカズキで。
カズキにはペースを考えず一所懸命走り回ってもらって
できるだけそこで相手DF陣を疲れさせ
後半あたまもしくは早々に岡ちゃんを投入してそこからが勝負!
こらえろ!そして奪え!
そういうケンタのメッセージだと思った。



前半15分過ぎ。
カズキはそのケンタの目論見以上の仕事をした。
らしい、プレーで果敢にドリブルを仕掛けるカズキを
相手DFがエリア内で堪らずファール。
PKへ。


誰が蹴る?淳吾はベンチだし、と ゴール前を見守っていると
セットしたのはカズキ本人だった。



わ。大丈夫かなぁ (@@; と、どきどき見つめていたけれど
大量の相手サポ側のゴールでプロ初のPKで今季まだ未ゴールのカズキが
意外なほどの落ち着きで、蹴る。



蹴った。



入った!



ゴール!
前半17分、カズキのPKで先に得点を挙げた。




上出来。
これでエスパの得点者欄にようやく岡ちゃん以外の名前。
その後 前半のうちに追いつかれてしまうけれど
当初の予定では『0−0で折り返してくれれば』というところだったので
さほどのショックは無く むしろ思った以上に
守りに重きを置きながら攻める機会を窺う姿勢がチーム全体に見て取れて
納得のいく前半だった。


試合開始直前の円陣のときにも思ったけれど
パウロがチームメイトひとりひとりと丁寧にタッチを交わす。
名を呼んで目を見て力強く。
それは後半開始前の円陣でも同じように行われていて
いい選手を獲得できたな、と改めて感じた。
試合中も要所要所に小気味よいプレーをしていて 自然スタンドも沸く。
勝ってもいないのに「MVPはパウロとテルだね」と帰りの車内で主人と。
本当にパウロはいい選手だ。


後半10分、岡ちゃんが投入される。
それが合図のように エスパ全体の攻撃モードが1段階上がる。
いきなりの低空ダイビングヘッドなんて すごくドキドキした!
さすが岡ちゃん。


が。
後半29分に失点。
これは想定外だったハズ。
ホントはこの場面、もう少しだけ踏ん張ってこらえてほしかった。
いつもならここでガッカリしちゃうとこだけど ピッチ上では
「やられた〜」感よりも「取り返してやるっ」感のほうがたっぷり漂っていて
観ているこっちも全然凹まなかった。


追いついてやる。
全員のそんな想いがひしひしと伝わってきて熱くなる。


後半37分、イチに代わり辻尾投入。
凄いよねぇ、右サイド。
三人三様。それぞれがそれぞれのスタイルでチームに貢献する。
昨日はちょっとパウロとの呼吸が合わなくて
イチのミスに見えてしまうシーンがあったりしたけれど
やっぱりイチもいい。純平もいい。
そしてなによりアノ時間帯に登場してきて
自分の役割をきっちりこなし、魅せる辻尾も ものすごくイイ。


点、入るかも。イヤきっと入る。


そんな想いが結集したのは 後半41分だった。



誰っ!?えっ アラタ (@@;
ええーっ 何故そこに? 嘘っ うわわっっ 
追い付いちゃった! てか初ゴールおめっ (≧▽≦) うきゃー



スタンドが狂喜乱舞している以上に ベンチ前でも狂喜乱舞!



そして パウロに捕獲されるアラタ (^^;
得点後の恒例行事。


その後も「行っけぇぇーっ」なシーンが続く。
今、右サイドでクロス上げたの誰?え?岩下?! (@@; とかも交えながら
残り時間とにらめっこしながら 声を嗄らしながら。
いつかきっと逆転ゴールが決まるハズ。
そう信じて。


最後の最後の決定的シーンは途中出場の古巣対決、永井のボレー。
決まった!と思ったのに ネットは揺れず。
その瞬間 試合終了。



余力なんてどこにも残っていない。
激闘。
そんな言葉がふさわしい試合終了直後の両チームの選手の姿。
ダービーのときもその場にへたれこんでいたけれど
あのときとは違う。
出し尽くした、今持っているものすべて。



そんな選手たちに与えられるのはもちろん大きな大きな拍手。
そしてアラタにはまた格別な歓声。
ありがとう!よくやった!
シビレタ。


いやー、いいモノ観たなぁ。
そんな大きな満足感を抱えながら エコパを後にする。
目の前には 山の端にかかるオレンジ色の夕陽。



それにしても。
ケンタが次にどんなスタメンを組むのか、全く予測できない。
『全く』だ。
次は2日後。
広島、行きます。