勝ちと負けの間

引き分けの試合のあとは
『勝ちに等しい引き分け』か『負けに等しい引き分け』か、
と思うことがよくあるけれど
この引き分けは 間違いなく『勝ちに等しい引き分け』。
そんな今季初のドローゲーム。

清水 1−1 C大
 (アレック)

前日の天気予報で「雨の心配はありません」と言っていたのに
ダイラ上空はなぜか黒い雲がもくもく。



開場前の列で合流したサポ仲間たちと空を見上げて
「あの雲、なんか雨降らしそうだよねぇw」
「ふふふ、私一応ポンチョ持ってきた!w」
「私も!ww」
天気予報よりもゴトやんパワーを信じてる。
エスパサポも鍛えられてます (^^;



前回のホームゲームよりも出足は遅かった感じ。
それでも2階席は 零れそうなオレンジ。



勝ったら首位の可能性やら勝率の良くないBS中継やら
苦手な相手やら試合後にスポーツニュースで特集が組まれてるやら
これでもかと立ててくるフラグ。
そんなこんなを跳ね返せるのかどうか、にも
ちょっと興味を持っていた。



キャラが出場停止。
代わりに入ったのは安心安定の平岡。



比較的大人しく始まった前半。



大人しく、というより しっかり研究されて
『らしさ』を消されてるうえに
選手ひとりひとりのパフォも少し落ちてた。
輝かしいGWの想い出は
選手たちの疲労困憊のうえにあったのか。


不運も少し重なって 先制点は相手に。


過去の対戦成績からいっても
このまま『0−1』で終わるようなことはないだろう。
たぶん、打ち合い。


カルイ予想を裏切るように時計は進む。
繋がらないパス、合わない呼吸。
そんなものにどんどん囚われていくピッチ。


バラバラなまま前半終了。



内容、といったら 今季最低。
どうやって打開する?
ここでゴトやんてば また思い切ったことをしてくる。


0−1で負けている状況。
もちろん点が欲しい。
ここで交代させるのがトシ(後10)とゲンキ(後18)だなんてねぇ (@@;
だってふたりのコンビで得点挙げてるのって何試合連続?
今こそそのふたりに賭けたくなるもんじゃないの?
確かに抑え込まれてた印象は否めなくて
チーム全体に手詰まり感を与えてもいたけれど
それ以上にアレックの元気の無さが気になってた。


だけど、結局ゴトやんの勝負が勝った。


残り時間わずか。
本当に本当のラストプレーで
ゴトやんがピッチに残したアレックが同点弾!



このときのダイラの歓喜といったら!



皆、どこかで負けを覚悟してただろうし
そうせざるを得ないほど 内容は乏しかった。


でもさー。
今年のエスパってちょっとチガウ。



これまでも同じ状況に陥ってる試合は何試合もあった。
後半残り10分くらいでなんとしても点が欲しい。
パワープレーのため前線の選手を何人も投入してるっていうのに
なんで後ろでパス回してるのー!?とかなら
たくさん観てきた。


だけど この日はちゃんと
選手たちからも「得点を挙げたい!」
という気持ちが伝わってきていたし
スタからも「点を獲らさせてあげたい」
という雰囲気はびしびし感じてた。


あの数分間の熱気とそれに見事応えた選手たちとで
この『今季最低の試合』は
まるで 勝った!と錯覚してしまいそうな歓喜で終えた。



勝ってないのに選ぶのは可笑しいけれど
MVPは河井で。


今季エスパの一番の財産は河井の獲得。
なんて頼りになって頼もしい選手だろう。
この先何人もの監督が河井を見ることになると思うけれど
そのすべての監督を魅了し 起用され続ける選手になる。
手放したくない選手。



負けを覚悟せざるを得ない試合で ドラマチックな結末。
負けなかったことで またいろいろ次に繋がっていく。



大事なのは次。
『勝ちに等しい引き分け』を手に
次は岩下抜きのアウェイ。
大事なのは、次。