二代目の苦悩

那須に滞在中はここも暑いナ、と思っていたけれど
静岡に比べれば涼しかったのか。
などと思い知らされている 今日この頃。


たぶん、てか絶対観るつもりでいたので
初めから珍しく前売り券なんぞを購入しておいた『ゲド戦記』。
カレンダーでスケジュールを確認したら
9月の三連休あたりまで行けないかも、と気付いた(@@;


で、本当は休養日なハズでしたが
お昼間たっぷり睡眠とって 夕方映画館に行ってまいりました。




監督が違うのだから作風が違って当たり前。
なんだけど、さ。


私が宮崎アニメで好きなところは『光と風』。
その柔らかさから温度までもが伝わってくるところが好き。
霧の出ている山道を主人公が歩くときには
観ているこちらの前髪までもしっとりしてくるような、
洞窟の中でのランプの明かりには心の隅まで暖めてもらえるような。
そんな『光と風』。


残念ですが、そんなシーンは観られませんでした。
空に浮かぶ雲は眩しくなく
波には煌めきがなく
風には香りがない。


眼下にホート・タウンが広がるシーンは
もう少し圧倒して感動させてくれてもいいのに。


初めての作品、ということで
監督自身がストーリーを追うことに精一杯で余裕の無さだけが
前面に出てしまっている感じ。


『遊び』が無い。
ストーリーに息抜きが無いのかも。


後先を考えずに闇への扉に飛び込んだソフィーの後を
逡巡しつつも追いかけるヒン。
あそこには台詞がなかったけれど
その仕草で全ての観客にヒンの心の声は聞こえていたと思う。
こう六を背負って山道を行くアシタカに
道案内をしつつ真似をしてオンブをする木霊たち。
フフ、と思わず笑みがこぼれる瞬間だった。


そういうシーンも2作目になって余裕が生まれれば見られるのかな。


ただ、竜との抱擁のシーンは綺麗でしたよ。
竜の背に乗って翔けるところも良かった。
クモがアレンに諭されるシーンも
怒号ではなくつぶやくように繰り返される「コワイ」が
真に迫っていたし。


次に期待、というところかな。