『次』がある幸せ
正直、内容は ここ数試合で
「上がってきたかも」と思えていた部分が
無くなっていたに等しいほどのデキで。
だけど。
自分でも笑っちゃうくらい、
こんなに嬉しくて こんなに楽しくて こんなに幸せな気分でいることに
あぁ。それほど勝利に飢えていたンだな、と。
だって約ひと月ぶりの勝利。
目の前で観た勝利、に限定すれば さらに半月さかのぼる。
勝つって こんなにホッとするのね、忘れてた。
清水 3−2 新潟
(岡ちゃん・ヨンセン・アラタ)
トーナメントだもの、どんなんでも勝って次に進めることがなにより大事。
『次』がある幸せに 今はたっぷりと浸りたい。
前日に降った雨は 麗しい富士をいっそう気高くして。
熱いコーヒーが飲みたくなって寄ってもらった、スタバのある富士川SAでは
アウェイなオレンジの方々もちらほらいらして
熱心に富士山へカメラを向けておりました。
本当に神々しいほどの麗しさです。
試合前の練習中、選手たちにサポから『ゴールコール』。
得点。
どうしてもそれが欲しい。
そして。
できればそれは先制点であってほしい。
そんな祈るような、皆のひとすじの想いが叶ったのは前半11分だった。
岡ちゃん!
岡ちゃんが決めてくれたっ (;;)
待ち望んでいた せ、せ、せ、先制点だっっっ (TT)
なかなか達成できなかった、アオと兵働の分の『ゆりかご』パフォ。
良かったねぇ (≧w≦)♪
なんて、ホッとしたのも束の間。
数分後にはPKで同点に追いつかれてしまう。
むむむ。勿体無い。
そのうえ
後半のまだ早い時間帯、相手に退場者が出て苦手な数的優位に。
目的が明確な相手に攻めあぐねるエスパ。
このまま延長戦なのか、と思った後半41分のこと。
エダがゆらりとしたクロスを上げる。
一番奥で待っていたのはヨンセン。
大きな弧を描いたヨンセンのヘディングシュートは
ゴールマウスの、本当に隅っこへ吸い込まれていった。
ぎぃやぁーやったぁぁぁーっっ (TT)
この時点で残り数分。
相手はひとり少なくて。
さらにピッチの選手にベンチからのメッセージ、として テル投入。
守れ!
で。このまま終わる、と思うじゃんねぇ?
なのに。
終了間際のロングスローでまた追いつかれてしまう。
はぁぁ (−−;
そして、延長戦へ。
そんなにドラマティックにしてくれなくてもイイのになー (;;)
円陣の中央でケンタが激しい身振り手振りを交えながら
選手たちに闘魂を注入する。
気合がみなぎる。
でも。
兵働も淳吾もホンタクも交代してしまったあとでの延長戦突入は非常事態。
中盤はどうなるの?
CKやFKは誰が蹴るの?
そんな不安はちらりと抱えていたけれど
ピッチ上の選手たちに戦ってもらうしかない。
だけど。テルがそこにいてくれて助かった。
今 足りないこと、今 やらなくちゃならないことを
黙々とチームメイトにプレーで示す。
そのテルが勝ち取ったファールから決勝点は生まれた。
延長前半ロスタイム。
キッカーは淳吾も兵働もいないなか、イチ。
かろうじてパンチングした相手GKは味方と交錯してバランスを失って倒れた。
ふわりとしたボールはエダの元へ。
相手GKの体勢を見て素早い判断をしたエダは
そのままヘッドで鋭いシュート系のクロスを中へ。
反応したのは
なんと!
アラタだっっ (@@;
ヒーローインタビューでは「覚えていません」と言い切ったわりには
落ち着いてゴールを決めていた。
ひとしきり嬉しさを爆発させたアラタは 自分のポジションに戻りながら
スタンドで観戦していたアオに
『ゆりかご、したからな』と合図を送る。
その表情は きりりと引き締まったまま。
そう。試合はまだ続いている。
ここまでせっかく得点を重ねても その直後に追いつかれている。
集中。
執念。
これ以上の失点はもう許さない。
強い想いの結晶は残り15分を 攻め、守り、結んだ。
試合終了の笛を こんなにすがるような想いで聞いたのは久しぶり。
勝った。
勝てた。
良かった (;;)
これで準決勝進出。
4年ぶり。
試合までに二週間ちょっと、ある。
それまでに怪我人が戻ってこれるし 蓄積した疲労もゆっくり取れる。
万全に近い状態のエスパで戦えるかもしれない。
国立まで あと、ひとつ。
優勝まで あと、ふたつ。