それがこれだ!

皇帝ダリア

「観ました?マイケル・ジャクソンの!」


12月初旬、ホーム最終戦のあと
サポ仲間と ささやかな『お疲れさま会』を催し
静岡に住んでいたころに通いなれた道を走りながら
車内でMちゃんが軽く興奮気味に話し出す。


「あれはDVDじゃなくて、絶対映画館じゃなくちゃ!」


私は観たかったンだけど 主人がイマイチ乗り気ではなく
説得空しく 短く設定されていた、上映期間が過ぎてしまっていた。


そっか、そんなに良かったのか。
Mちゃんがそこまで言うのなら やっぱり観たかったな、なんてボヤいていたら
先週末から『アンコール上映』なるものが始まっていたンですよ!


わー、今度は絶対観たい。絶対絶対観たいぃぃーっ


すかさず主人をツンツンしてみたのだけれど やっぱり反応はイマイチ。
なので
思い切ってデビューしてみました、『ひとり映画』。


結構アリ、かも > ひとり映画
これからちょくちょく行っちゃおうかなぁ、と 思いました (^^)v




『THIS IS IT』


スタッフがすでにファンそのもの。
キラキラした目で憧れの存在を眩しそうに見つめている。
オーディションの合格通知をどんな想いで受け取ったか、を語っているうちに
感極まって泣き出すトップダンサー。
リハとはいえ、カリスマの本物のパフォーマンスを前に
コンサート並みに盛り上がる出番待ちの出演者たち。
いや確かに格好良い。


晩年はスキャンダラスな部分だけがクローズアップされてしまっていたけれど
豊かな才能は かげってなんかいなかった。
音楽を聴くだけのものから観るものに高めたヒト。
ひと音、ひと振りに繊細なこだわりを魅せて
全てを出し切ろう、としていた。


「ここで観客のボルテージを上げたいンだ」


リハの途中で何度もマイケルの口から出てくる、ファンの反応。
観えてたのかもしれない。
熱い拍手と歓声が聞こえていたのかもしれない。
渦巻くような熱狂的ファンの声援の中心には
焦らすように微動だにせず立ち尽くす自分のシルエット。
マイケルには本当に観えていたのかもしれない。


完成された、あのステージを 披露することができなかったことが悔やまれる。


華。
群舞のなかでも いつの間にか視線を惹きつける。
あのヒトは 神に愛された存在だった。


亡くなってから、なのは残念だったけれど
それでも
再び あの才能を再認識してもらえる機会があったことは良かった、と想う。


心から ご冥福をお祈りいたします。