蝉と遠い夏休み

今日はまた一段と暑いですねぇ。
家の前の道路が渋滞していないのを見て
あー皆さん夏休みに入ったのかなぁ、と 感じる朝。
我が家は今週まで普通の週デス。


さて。
この間のお休みのとき。


買い出しの大量の荷物を運ぶために
マンションの入り口で私だけが下りて
主人はそのまま駐車場へ。
(駐車場とマンションは炎天下のなか2分ほど歩くのです)
冷凍のものは冷凍庫へ先に入れて
日用品は保管場所へ、なんてやってるとこへ主人が遅れて帰宅。
ちょっと溜息まじりで。


・・・なんで溜息?


駐車場からの通り道に公園がある。
どうやら そこにタモを持った男の子が木の周りでうろうろしてたらしい。
で。
ムズムズした自称『蝉取り名人』な主人が黙っておられず
「こっちこっち」と手招きして蝉の居場所を教えてあげたそうだ。
そのときの
その男の子の警戒心あらわな様子が寂しかった、みたい。


たしかにねー。
知らないオジサンが「こっちこっち」と手招きしたら
このご時世だもの、警戒するよねぇ。


結婚したばかりのころ
名古屋の親戚のところへ挨拶回りに出かけたときのことを思い出した。


ふたりでちょっとお散歩に出たら
やっぱりタモを持った男の子が2、3人で空の虫かごを抱えていて
にやりとスイッチが入った主人は
すぐそばの木に止まっていた蝉を両手で2匹同時に素手で捕まえてみせた。
「わー!すごーい!」
と無邪気にとんできて主人から蝉を虫かごに入れてもらってた、
男の子たちのキラキラした目。


もう 見ず知らずの子に
あんな目で見上げられることも無いんだな。
しょんないねぇ、こんなご時世だもの。
寂しいけど しょんないね。


キラキラした無垢な瞳は
遠い夏の思い出。


主人の短い夏休みまで あと二日。